出張からの帰宅時、新幹線に乗車する前にKindleストアで購入
したモノ。「ホラー」というキーワードで検索し、タイトル内
の「●」に惹かれた結果。矢樹純はもちろん読んだことも聞い
たことも無い作家だったのだが、これが・・・。
青森県のある集落を舞台としたホラーで、形式は連作短編。
章ごとに語り部は変わるのだが、共通の登場人物がひとり。
やや淡々とした心情描写で物語は進むのだが、とにかくゾワっ
とした悪寒が治まらない。やたら怖い。
名言こそされいが、タイトルの「●」にもちゃんと意味があり、
そこらへんにゴマンとある同種の作品とは完全に一線を画す、
気合いの入ったホラー。それだけでなく、最後にはちょっとし
た切なさすら感じる。最近読んだこのジャンルの作品の中では
群を抜いた説得力を有する、凄い作品だと思う。
この作家、実の妹とタッグを組む漫画原作者らしい。
言われてみればこういう不思議な話は二次元での表現にも凄く
向いている気がするし、もしコミカライズされるのであれば
間違い無く読んでみたい気が。
かなり良い作家を発見したかも。取り敢えずKindleストア内の
作品を片っ端から読むことにします!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ホラー
- 感想投稿日 : 2016年9月20日
- 読了日 : 2016年9月19日
- 本棚登録日 : 2016年9月20日
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