ざっと読んだ時の印象は
「主役のカップルはもっと派手に破滅して欲しかった。」といった感じ。
なんだか煮え切らない。
クレシダの動向は分からないし、
馬を取られたトロイアスは元気に再登場するし、
不完全燃焼。
解説を読んでようやく納得。
現代の私が読んで、主役二人の中途半端さに
違和感を持つのはおかしくないんだな。
中盤の「不実なることクレシダのごとし」が
終盤の「ああ、クレシダ!不実なクレシダ!不実な、不実な、不実な!」で
きっちり回収されるところは好み。
「商談成立だ。」「恋の仲介役はみなパンダーだ。」と
「その見返りはひどいもんだ!」の繋がりも好き。
「あれはクレシダであってクレシダではない。」は妙にリアルな響き。
悲劇の規模としては
『アントニーとクレオパトラ』>『トロイラスとクレシダ』>『ロミオとジュリエット』なのだそう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
シェイクスピア
- 感想投稿日 : 2022年2月17日
- 読了日 : 2022年2月17日
- 本棚登録日 : 2022年2月17日
みんなの感想をみる