万葉集、読んだことがなかったので、この本なら読みやすいかと思って手に取った。
貴族の雅やかな歌ばかりではなく、東国の田舎の無名な人の歌も多い。宮仕えの窮屈さや不倫、貧しさ、老い。万葉の名に恥じぬ色んな和歌が載っている。
訳文を本文の前に記載するあたり、作者の自己顕示欲を感じる。歌の作者がわかる限りで良いので署名して欲しかった。
咳を「しわぶき」というのは万葉集のころから使われているのか。そりゃ古い言葉だわ。
古女房が色黒で煤けた顔なのは、葦を年中焚いている家の中で、料理、機織りなどで家に籠りがちだから。花嫁が真っ白な衣装と化粧をするのと対称的だなと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年5月29日
- 読了日 : 2021年5月29日
- 本棚登録日 : 2021年5月29日
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