教えから学びへ; 教育にとって一番大切なこと (河出新書)

著者 :
  • 河出書房新社 (2021年7月22日発売)
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感想 : 21
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これからの時代の「教育」に必要なことは何かが書かれている。
知識を教えることに重点が置かれており、なぜ学ぶのかという問いと向き合うことが疎かにされていた。何のために学ぶのか、どう生きるのかを問いつつづけていくことが学ぶ目的であり、教育の役割とは知識をただ入れるのではなく、学ぶ力を育てていくことにある。

学びとは、実際の体験で感じたことをきっかけに疑問を持つ、もっと知りたいと感じることから始まる。
子どもの疑問や興味を大切にし、さまざまな体験を通して熱中する、感動する、といった経験をさせることが重要だと感じた。
ただ上べの知識を得るのではなく、自らの経験を通してその意味をmeaningからsenseへと昇華させることで学びは深まっていく。既存の学校教育ではmeaningを詰め込むことにエネルギーが割かれていて本質的な学びになっていないと考える。
教育に携わる方にも本書で学び、これからの時代の問題解決に必要な力を育むためには、どのような教育が求められているのかを見直して欲しいと感じた。

MIT等で音楽学科を重視しているという話は初めて知り興味深く、もう少し調べて見たい。

最後の「子どもって面白いな」と思い続けていることが教師や親の役目という言葉を心に留めて、子どもと向き合っていきたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月16日
読了日 : 2023年12月16日
本棚登録日 : 2023年11月20日

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