ホンモノの思考力 ―口ぐせで鍛える論理の技術 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2003年7月17日発売)
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本棚登録 : 648
感想 : 75
5

本書では思考力を身につける方法として
「二項対立思考」「型思考」「背伸び思考」
を挙げています。ちなみにサブタイトルの「口ぐせで鍛える論理の技術」とは「型思考」のこと。


ロジカルシンキングを鍛えるための内容ですが、通常のロジカル本とは少し違った切り口で解説しているのが本書のいいところ。
練習問題が掲載されているのもいいですね。


ただ他の方のレビューにもあるように、タイトルのわりには少しテクニックに走っている感も否めません。

「外面を磨くことによって内面も磨かれる」という本書の記述に納得いかない方は、本書のタイトルと内容の差異に違和感を感じるかも…。


ただし、個人的には文句なしの星5つです!


備忘録
◆「型」を守ると、没個性になってしまうと思われがちだが、むしろ逆である。
◆問題発見能力とは、ノーということ。現状にノーをつきつけることによって新しい展望が見えてくる。
◆「受け入り」を否定するなかれ
そもそも思考法をいくら知っていても、知識がなければ深く思考することはできない。他人の思考を知り、それを知識として蓄えるうちに、自分なりに分析できるようになる。そのためにも、他人の考えを受け売りして人前でしゃべるというのは、実は大事な期間なのだ。

◆外面を磨く事を否定して内面のみを磨くように教えるということは、単に抽象的な精神論の説教にしかならない。内面を充実させようと思うのなら、具体的には外面を磨くしかないはずだ。外面を磨く事によって内面が充実してくる。したがって、内面を磨く事を教えるのなら、その具体的方法として、外面を磨く方法を教えるべきなのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年3月26日
読了日 : 2012年3月26日
本棚登録日 : 2011年6月16日

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