この作家のレビューは初めてだっけな。太陽に降りる「サンダイバー計画」に、人間の代表として呼ばれた海洋科学者のジェイコブ。太陽に棲む太陽人(ソラリアン)とのコンタクトが当初の目的であったが、同乗のETやチンパンジーの仲介屋を務めることになる。そんな中、チンパンジーの乗った宇宙船が、謎の事故を遂げる。そこで殺人(殺チンプ?)を行った同乗者をし始めるのだが。
デイヴィッド・ブリンの代表シリーズの「知性化シリーズ」というやつらしいのだが、そういう前提を持ってしても、持ってなくても混乱するのが、登場人物の多様さ。知性化されたチンパンジーだけでなく、1つ目の異星人、木の化物など、想像力を全力で駆使しても理解できないほどの様々なものが登場する。
それにくわえ、宇宙船の構造や太陽に住む磁性生物など、環境も複雑なのでなかなか手に負えない。
内容としては、「裏切り者は誰か」というシンプルなものではあったけれども、ちょっと理解が十分じゃないというのが読後感。これは、訳のなげやりさも影響しているのではないかと思う。説明が足りていないとか、無理に書かれているものをそのまま訳したような文章が多すぎた。
有名作家なので一度読んでみるかと思ったが、このシリーズはもういいかな。もう少しシンプルな話を読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2018年6月27日
- 読了日 : 2018年6月25日
- 本棚登録日 : 2018年6月25日
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