見てのとおり、男子校の寮のお話です。男子校の寮というと有名な漫画がありますよね…。『ここはグリーン・ウッド』っていう。深夜枠で実写ドラマもしてた。あの乙女の妄想をぶち壊した素敵な漫画(読んでいない方は、ぜひ一読を!)。
子羊ちゃんがいる寮よりもそういう野郎がいる寮が好きですv(レビュー予定の本は子羊ちゃんいるのに大胆発言だな、自分)
男子校の寮なんて絶対に色気なんてないと思うんですよ!
たとえ、アイドルになれそうな可愛い男の子だって骨格は男だもん!
二次元と三次元は違うんだもん!(←何に向かって言ってるんだ?)
あ、なんか違う方向に話が行ってしまった。
とにかく!
この寮の子羊系のなさがリアリティ感を出しているのではないかなと思います。
話は、オーソドックスでくっついて→別れて→よりを戻す、という段階を踏むのですが、時間の流れにすっと乗れてしまいます。
1冊で約1年という時間をかける作家さんは、最近では、なかなか出会えないと思います。(私が知っているのは七地寧さん…)季節ごとに要所をしめている。つめたのに、無理がない。
一つ一つのイベントをとっても無理なく心情に入るこめる感じでした。
登場人物たちも魅力的です。
旭は、初めて男に襲われてから頑なで(1年で2回はね~)。でも実は少林寺を嗜んでるから強い。
伊達は、王子と言われるだけあってきらきらしてます(笑)。泰然として見せようとしている。自己弁護をもう少しすればこじれなかったのに。
旭の同室の三尾は、アイドル顔をしているのにいろいろ落第(?)していて普通の高校生と変わりない。これが普通なんじゃないかな~
格好いいのに言動で格好いいと感じさせない寮長の姫城に、寮内で一番綺麗なのに一番辛辣な先輩・松嶋。
そんなみんながわんさといる寮。
閉じてしまった世界に懐かしさを感じさせられる作品です。
- 感想投稿日 : 2010年7月14日
- 読了日 : 2006年11月30日
- 本棚登録日 : 2010年7月11日
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