2008年6月17日
シュタイナーの気質について知りたかったので、図書館で予約して借りました。
気質は、自分のとても深いところにあります。だから、頭で改善しようと思ってできることではないのです。(p195)
もしそうだとしたら、親とか先生とかが、子どもの行動や態度で困ったとき、しかったり、言い聞かせようとしたりする努力は、無駄なばかりで効果が無く、かえってその子の心を傷つけてしまうという意味で、悪影響しかないのではないか、、、?
また、自分の性格を変えようとしても、頭で思うだけでは効果が無く、自分はやっぱり駄目だ、と思って自尊心をおとしめるだけ。
本の中で、5つめの気質として「自分を変えることが出来る力」があると言っている。私達は自分を変えることができる。でも、普通に思いつく方法では逆効果なばかり。
たとえば、憂鬱質の子を、励まそうと思って、「そんなことたいしたことないよ」といって見たり、笑わせようとしても、逆効果だとこの本には書いてある。そんなことをすれば、憂鬱質の子の心は冷たく固く閉ざされてしまう。
また、胆汁質の子のかんしゃくをなおそうとして、しかりつけてもますます怒らせるだけ。
多血質の子に、集中力を付けるためには、むりやり何かをおしつけても、決して集中力はつかない。
子どもを傷つけずに、バランスのとれた気質に導いてあげることが出来れば、それは素晴らしいことだと思う。
この本によると、自分を教育する方法は、「自分にないものを求めるのではなく、自分にある物を使って自己教育に取り組みます」とある。
憂鬱質の人は、自分の個人的な苦しみばかりに目を向けず、困っている人を助けることによって、自己教育が出来る。
多血質の人は、はっきり意識して、たくさんのことに興味を持ってみる。
胆汁質の人は、怒りをぶつけても迷惑をかけない対象(たとえば、ソファを殴るとか)をみつける。
自分を押し殺そうとしても、できない。
子ども達の大切な個性を育ててあげたい。
自分自身にも、そんな風に接することが出来れば、いいな。
- 感想投稿日 : 2021年11月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2008年6月17日
みんなの感想をみる