シカゴよりとんでもない町

  • 東京創元社 (2010年11月27日発売)
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感想 : 12
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「シカゴよりこわい町」「シカゴより好きな町」に続編が出来ました、嬉しい!!!

内容紹介を、表紙裏から転載します。
『新任の牧師一家のおとなりさんは、九十に手が届こうというのにかくしゃくとしているダウデル夫人。
近所づきあいはしないし、教会にもいかず、気難しい上になんと武装までしている!

魔女のように巨大な鍋でアップルバターを作り、スイカ泥棒に向けては銃をぶっぱなす。そして夏が過ぎ、収穫の秋も終わり、クリスマスの季節がやってきた。
だが、クリスマスといえど、ダウデル婦人のたくましい腕から逃れられるものではなかった・・・・。

豪傑おばあちゃんまだまだ健在。奇想天外にして心温まる、ニューベリー賞オナー、ニューベリー賞を連続受賞した傑作シリーズ第三弾。』

第二次大戦後の1958年、おばあちゃんはたくましく生きてます。相変わらず自分を曲げず、人を助ける時にだってやりたいようにやる。
今回語り手になるのはおばあちゃんの隣に引っ越してきたボビー少年。お姉さんのフィリスと妹のルース・アンに挟まれている3人きょうだいの真ん中の子です。お父さんが初めて任命してもらった教区ですが、教会はぼろぼろ。まず教会の修理からはじめて、信者を集め、献金を集めて・・・・。牧師さんってそうやって教会を運営していくんだ、と驚きました。一人で教会をまかされる前は、牧師見習いというか助手で、いつかは自分の教区を持ちたいと願うわけね。でもはじめのうちは自分たちの宗派の信者など本当にいるの?というような地域に任命される。キリスト教にもいろんな宗派があるので、信者獲得競争に勝たなければいけないんだ。へぇ~。

権威なんて何も認めてないダウデルおばあちゃんですが、どうやらお隣さんに身内意識を持ったみたい。ボビー少年と孫のジョーイを重ねちゃった?それともルース・アンのおかげかもしれないな。そうなったらもう恐いものなし。ボビー少年一家は、おばあちゃんのペースに巻き込まれます。最初は、絶対にお隣に近づかないように言っていたお母さんが、いつの間にかおばあちゃんと気持ちを通わせているんだもの。

表紙からも分かるようにクリスマスの話が重要なエピソードになってます。この時期に読むのにふさわしい話でした。素敵な物語を、リチャード・ペックさん、ありがとう!

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2010年12月20日
本棚登録日 : 2010年12月20日

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