もうひとりのシェイクスピア [DVD]

監督 : ローランド・エメリッヒ 
出演 : リス・エヴァンス  ヴァネッサ・レッドグレイヴ  ジョエリー・リチャードソン  デイヴィッド・シューリス  ゼイヴィア・アミュエル 
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4

(No.13-22) 映画館で鑑賞。

チラシより抜粋。
『16世紀末、エリザベス朝。
当代一流の知識人・詩人・劇作家として知られた一人の貴族がいた。
その名は第17代オックスフォード伯爵エドワード・ド・ヴィア。彼こそがシェイクスピア作とされる名作の数々を著した作者。
しかしなぜ、彼はその真実を隠さねばならなかったのか?数奇な運命に翻弄された悲劇の男の物語がいま、明かされる。』

シェイクスピアとして知られる人物は確かに存在したのですが、本当の作者は別にいるという説は長年論争されてきたようです。
私は、そういえば聞いたことがあったな~という程度ですが、日本での写楽みたいですね。

物語の始まり方がとても素敵。まず現代の舞台挨拶。シェイクスピアのこんな話を・・・と紹介、観客が舞台に引き込まれていくうちに16世紀のロンドンに、という展開。

エリザベス女王を扱った映画はいくつか見てますが、ほとんどは権力を掌握するまでの話でした。この映画は女王の末期頃のことなので、かなり年老いた女王様。でもすごく魅力的な人なの。ちょっとわがままで、子供のようにはしゃぐこともあり、でも非情に取引や決断もする。そして貫禄があって!年老いた女王の風格はさすがでした。

この時代、劇を書いたりすることは貴族の趣味としては褒められたことではなかったらしいです。でも伯爵エドワードは、書かずにはいられない人だった。頭の中に言葉があふれ、外に出さないとおかしくなりそうで。こういうことは作家の人が時々言ってますね。あふれる才能が、間違った場所に宿ってしまった悲劇です。

この物語はシェイクスピアの謎を背景に、エリザベス女王の後継者争いも大きなテーマでした。映画を見てる人はもちろん誰になったか分かっています。でも、この映画の中では現在進行形。
歴史としては、エリザベス女王は後継者をどうするかあまり関心がなく、結局はっきり指名しなかったけれど、穏当なところとして甥しかいなかったので・・・とかなってたけど。もしかしてこんな暗躍があって、指名しなかったんじゃなく出来なかったとかが本当かも、なんて思っちゃったわ。

私としては好みだったセシル様がかなり陰険な老人になってたので、え~セシル様がこんなに描かれてる!とは思ったけど、それでも存在感ありありの大人物ではありました。

最初と最後は現代の舞台、その舞台挨拶をしたのはデレク・ジャコビです。彼が出てくると、イギリスだ~って感じがして重みが増すみたいに思えました。

見れて良かったなあと思えた映画です。

2週間限定公開なので、見損なわないうちにと昨日見てきました。
一日2回しかやらないのに、そして日曜なのにがらがら。
これでは2週間限定も仕方ないかとも思うけど、私もつい最近、あ、こっちでやるんだ!と知ったばかり・・・宣伝不足では?
もったいない。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 映画&DVD
感想投稿日 : 2013年4月15日
本棚登録日 : 2013年4月15日

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