ある天文学者の恋文 [DVD]

監督 : ジュゼッペ・トルナトーレ 
出演 : ジェレミー・アイアンズ  オルガ・キュリレンコ  ショーナ・マクドナルド  パオロ・カラブレージ  アンナ・サヴァ  イリーナ・カラ 
  • ギャガ
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感想 : 28
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徳永英明さんが日本版主題歌を歌った『P.S.アイラヴユー』に似ているけれど、こちらは老人男性妄想版といったところ。
しょっぱなに10歳くらいの男の子に「ダディ~♪」なんて懐かれているけれど定年退官間近の70歳くらいに見える男性教授と教え子女子大生が肉体恋愛関係にある時点で微妙なスタート。

すぐに教授は亡くなるけれど、亡くなる直前まで自分の娘と同い年の若い愛人のことを考えて細かい工作をしていたってことで、なんて子供っぽい男なんだと呆れました。
せめて最初の結婚が若さの勢いだったとか言い訳できる40代後半くらいの男性なら女学生とこうなってもギリ納得できたんだけどなぁ…。

せめて女学生の精神年齢がとても大人であれば…と思うけれど、授業中や観劇中に平気でスマホを使っていたり、やってることが同世代のなかでもガキでモラルがない。
彼女がガキならそれを成長させるのが愛人たる老人教授の仕事だろ!性的技法を教えているだけかよ!…と思いました。
これだと単に生徒のなかでモラルがない彼女を釣ることができましたって感じで、単なる教え子に手を出すジジィに見えてしまう。

星は死んだ後の光でも遠く離れた地球の夜空を彩るけれど、身近な人間を亡くした者はその人とコミュニケーションが取れないという沈黙の時間に諦めと感じ、少しずつ心の傷を癒していくもの。
それを死後にちょこちょこと一方通行のメールやビデオレターを送ってくるなんて傲慢ですらある。

そもそも若い女性の青春を老人が奪ったんだから自分の死後は彼女が次に進めるようにするのが大人なのに、ちまちまと自分を忘れさせないための「工作」を施しておくとか我儘極まりないし、こんなの愛じゃないと思いました。

相手を若い女学生にしたのは、ムダにあるヌードシーンも関係しているのでしょうか。
きれいな話に持っていこうとしているけれど、若いお姉ちゃんと恋愛したい老人男性(監督がこのカテゴリー?)向けの妄想映画ですね。
久々に見ていて嫌悪感をもよおす作品でした。
by太郎

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 洋画
感想投稿日 : 2020年7月12日
読了日 : 2020年7月12日
本棚登録日 : 2020年7月12日

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