芸祭編の続き。個人プレイで創作をしてきた一年生たちが神輿の完成のために力を合わせる……とだけ言うと単なる青春物語のようだが、みんなで作ること、そしてその後に課題として出されたフレスコ画、モザイク画の製作とに通じることがあって、それは『大学に通っているからこそできる経験値を稼いでいる』ことだ。特に個人主体の芸術分野(ワシが通ってた文芸という分野も基本的にはそうなる)の人にとって、この経験はかなり得難い。それをきっちり描いているように見受けられる。
あと今巻で感じたのは、猫屋敷教授の底知れなさとその恐ろしさ。森先輩と違う意味で、本気モードに入った時の顔にゾッとさせられる。
と、もうひとつ。努力と才能の話。でもこれはきっと先の巻でもっと掘り下げられていく気がする。 創作の場に限ったことではないが、創作の場ではこの「努力と才能」ってものすごい考えさせられるファクターで、努力の人も才能の人も悩むのよね。。。
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- 感想投稿日 : 2021年4月20日
- 読了日 : 2021年1月21日
- 本棚登録日 : 2021年4月20日
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