10の「感染症」からよむ世界史

制作 : 造事務所 
  • 日経BP日本経済新聞出版本部 (2020年12月1日発売)
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かつてパンデミックを起こし、人類史に凄惨な爪痕を残した10の感染症を紹介する。
中には当時のヨーロッパ人口の1/3を死亡させるなど、飢饉や戦争などよりも人類の滅亡に肉薄した感染症もあった。
こういう事例を読むと、よく人類生き残ったなと思うし、これほど医療が発達したことにひたすら感謝したい。

その10の感染症は下記。

・ペスト・・・ネズミを介してノミが感染源。リンパを侵し、皮膚が黒変しする。
・インフルエンザ・・・鶏などの家禽から人へ。人から人へ空気感染。若年層が死ぬ強毒性だったそう。
・コレラ・・・病原のいる糞便に汚染された水が感染源。猛烈な脱水を起こす。
・マラリア・・・ハマダラカという蚊により媒介。高熱が発生。アルプス以南も感染地だったらしい。
・赤痢・・・病原のいる糞便に汚染された水が感染源。大腸の表皮を壊死させる。
・結核・・・空気感染する。肺以外にも感染する。工業化に伴い広がる。
・天然痘・・・空気感染や接触感染。体中に水泡が出来て肺炎や敗血症を起こす。未開の地を壊滅に追いやった病。
・黄熱・・・熱帯シマカが感染源。肝臓、腎臓が侵される。アフリカの風土病。
・チフス・・・虱が媒介する病原菌。体力を消耗させる。不衛生で密集した戦場で猛威を振るった。
・梅毒・・・性病の一つ。発現と潜伏を繰り返して感染を広げる。世界中で風土病となるほどに根付いてしまう

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感想投稿日 : 2023年11月9日
読了日 : 2023年11月9日
本棚登録日 : 2023年11月9日

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