たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ

著者 :
  • KADOKAWA (2023年3月28日発売)
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本棚登録 : 444
感想 : 17
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クラスメイトの自殺を止めるため、1ヶ月前にタイムリープしていくが、何をどうしても自殺を止めることができない。彼を救いたいけれど、どうしたらいいのだろうか。

主人公はクラスメイトの死を回避するためにあの手この手で彼の心の悩みを聞き出そうとする。1ヶ月という限られた時間で、人間関係を作り上げる難しさ、心の壁を破る難しさを突きつけられると同時に、必死になる主人公を応援しながら読んだ。

人間、生きていれば悩みはつきもの。人に相談したり、自分で解決したり、悩みとの向き合い方は様々だ。近しい人でも打ち明けられる悩みと、近くないからこそ打ち明けられる悩みと、悩みの種類も多種多様である。

この作品は、そういった人には言えない悩みを抱えている人、そして、人に言えない悩みを持って自殺してしまって人が身近にいる人にも優しく寄り添ってくれる。
生きていればきっといいことがあるよ、などという慰めにもならない慰めの言葉よりも、小説だからこその説得力のあるメッセージが込められていた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月25日
読了日 : 2023年4月25日
本棚登録日 : 2023年4月20日

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