居酒屋チェーン戦国史 (イースト新書)

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  • イースト・プレス (2018年10月7日発売)
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1964年の東京オリンピックが民間の警備会社を、それに続く1970年の大阪万博が飲食チェーンをレガシーとして産み出した、ことは知っていましたが、セコムの飯田亮と居酒屋チェーン「天狗」の創業者、飯田保(彼のことは初めて知りました…)が兄弟だったなんて!何気なく飲みに行く居酒屋ブランドの産業史は、あまりにディープでイノベーティブな物語の連続なのでありました。著者いわくの「奇人・変人」創業者列伝です。みんな、強烈なキャラクターと有り余るパワーと飽くなきベンチャースピリットを発散しまくっています。日本の経営者にはスティーブ・ジョブズみたい存在はいない、みたいなこと言われがちですが、夜の街では居酒屋ジョブズたちが、MacやiPhoneならぬ居酒屋アップル新業態を作りまくっていたのだと知りました。そのアイデアと実施のスピードと失敗・挫折の数々。この戦国史は文句なく面白い!御三家「養老乃瀧」「つぼ八」「村さ来」が切り開らき、新御三家「モンテローザ」「ワタミ」「コロワイド」がアップデートし、そして百家争鳴の今、そして2020年のレガシー足り得る新・居酒屋チェーンが生まれるのか、この本片手に居酒屋巡りして語りたい!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月18日
読了日 : 2018年11月18日
本棚登録日 : 2018年11月18日

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