マイクロソフトが開発したプログラミング言語「C#」。
題名からも分かるように本書はこれの解説本です。
プログラミング言語の解説本は基本的に解説する内容は同じなので、どの著者が書こうともどのプログラミング言語を取り上げていようとも似た様な内容になります。
本書もその例にもれず、第1章で「C#とは何か、オブジェクト指向プログラミングとは」について簡単な解説を行った後、2章で取り敢えずテキスト表示(Hello Worldではなかったです)を行い、
3章で変数とデータ型・・・と、解説が続いています。
もちろんオブジェクト指向プログラミング言語の解説本には付き物のクラスの解説も載っています。
本書は全17章と2つの付録からなるのですが、各章の内容は基本的にまず解説が行われ、続いて解説した内容を使った簡単なサンプルソースコードとその実行結果を提示するという物です。
また章末にはその章で解説した内容のまとめと1、2題程度の確認問題が載っています。
#問題の解答は巻末の付録Bに掲載されています。
本書のテーマがC#と言う言語の解説なので、サンプルプログラムもコマンドラインへテキスト表示するものが主体となっており、
C#でGUIベースのプログラムを作る手法の解説は載っていません。
とは言っても、全く載っていないと言う訳ではなく、巻末の付録Aには簡単な内容ではありますが、C#を使ってウィンドウを表示させる方法の解説も載っています。
また、C#での例外処理の方法やLINQについて等、C#に特有な内容に関する解説も載っており、C#初心者にとって十分な内容となっています。
加えて各所に「C/C++」経験者に対する、C#とこれらの言語との違いを指摘する内容が記載されており、経験者がこれらの言語同士を混同する事が無い様に配慮がなされています。
個人的にC言語の経験(とRubyなど他のオブジェクト指向言語の解説本を読んだ経験)があると言うのもあり、本書の内容は簡単に理解できるものでしたが、
これまでプログラミングを一切した事がないという方にとってはちょっと手ごわい内容になるかも知れません。
いずれにしましても内容自体は簡単にまとまっている上、サンプルプログラムも簡単なものなので、何らかのプログラミング言語の経験をお持ちの方(特にC/C++の経験者の場合)には
分かりやすい内容ではないかと思います。
以前からC#について気になっていたと言う方は、この機会に本書を一読されてみては如何でしょうか?
- 感想投稿日 : 2012年4月15日
- 読了日 : 2012年4月15日
- 本棚登録日 : 2012年4月15日
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