スリッパの法則: プロの投資家が明かす「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方 (PHP文庫 ふ 26-1)
- PHP研究所 (2006年5月1日発売)
本のタイトルにある「スリッパの法則」の法則27
「社内ではスリッパに履きかえる会社に投資すると不思議に儲からない」
は個人投資家には見分けようのできない領域なので株式投資の参考にならないかもしれない
ただそれは表面的なことで著者の藤野さんが言いたいことは経営者の志しであったり従業員の仕事に対する熱意ややりがいであったりと決算書では見えない部分なんだとも言える
それが67ある法則の63~65にある
ビジネスモデル>キャッシュフローの分析>貸借対照表の分析>損益計算書の分析
ここに繋がっているのでしょう?
普通の人がプロのファンドマネージャーにはなれないのでIRに聞かないと短絡的にはビジネスモデルがわからないと思うかも知れないけれど個人で実践しやすい法則もいくつかある
そのひとつに法則61で登場する
「自分でその会社のサービスを受けて満足したら投資価値がある」
などがあります
この本が登場したのが新興市場に勢いがあった頃で現状とはだいぶ感覚的に違って思える面もあるし文中で登場する企業も問題があったりしたものもあります
それでも普遍的な法則がいくつもあるし4000名を越す経営者との面談を通じた経験則は貴重なことです
レオス・キャピタルワークスとして独立したことで年収はサラリーマン時代の三分の一に減ったけれど制約の少ないことで「ワクワク度」は三倍になったそうだ
こういうホンモノの独立系運用会社が・・・しがらみのない日本の未来を担う企業に投資するファンドマネージャーが増えていけば自然と伸びる企業は伸びていくし淘汰されるべきダメ企業も新しい流れの中で喰われていく良い循環が生まれていくんでしょう
現在の日本の株式市場はまだまだ過渡期と言えます
- 感想投稿日 : 2011年12月23日
- 読了日 : 2009年3月5日
- 本棚登録日 : 2011年12月23日
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