今回は、互いにゆるやかにつながった短編が4編と、次巻への布石となるプロローグ、エピローグが収録されています。
第1章「逢い引きボレロ」では、矢霧誠二に想いを寄せる張間美香と矢霧波江が対決します。さながら変態の頂上決戦です。
第2章「はぐれ者コンチェルト」は、粟楠会幹部の赤林のおいちゃんが主役を張っています。彼の人物と、過去の罪歌との出会いが描かれます。
第3章「取り立てラプソディー」は、露西亜寿司に引き取られたヴァローナが、静雄とトムの取り立ての手伝いをするに至るまでが描かれます。粟楠茜、折原クルリとマイルたちも絡んできて、これも今後の展開の伏線の気配がします。
第4章「お惚気チャカポコ」は、旅行に出かけてイチャついているセルティと新羅のところに、上の3章の人物が電話をかけてきて2人のムードに水を差す話。セーラー服姿のセルティが慌てているシーンのイラストは、ちょっとした衝撃です。
プロローグとエピローグは、澱切陣内に刺されて入院している臨也と、旅行から帰ったばかりのセルティの家を青葉が訪れる場面が描かれます。
ストーリー上での大きな展開はなかったのですが、どこを切っても本シリーズの雰囲気が濃厚に立ち込めているようで、あっという間に読んでしまいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
少年向けライトノベル
- 感想投稿日 : 2016年12月7日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2016年12月7日
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