食料植民地ニッポン

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  • 小学館 (2008年2月29日発売)
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感想 : 8

『SAPIO』 に連載されたレポートに大幅加筆、食料自給率39%、居候の日本が、家主である米国と中国から 「お前に食わせるメシはねえ!」 とばかりに追い出され、食糧供給を断たれたらどうなるだろうかとのテーマで再構成した、食料植民地日本の緊急ルポ。
著者の 「食の安全」に対する眼差しは厳しく、日本の消費者を単に 「被害者」 とは見ていません。
タイのタコ焼き工場、チリのサケ養殖場、アメリカのBSE感染牛牧場、中国の野菜畑などを訪れ、食の問題点を浮き彫りにします。
苦情ばかりを訴える日本人の姿勢は大いに疑問で、世界的な食の獲得競争が激化するなか、細かな指示を突きつけながら 「買い叩く」 日本は、やがて他国に 「買い負け」 してしまうのではと危惧しています。
農薬塗れのホウレンソウ、でも中国人はホウレンソウなんて食べない、農薬も知らない、これは開発輸入の産物だ。
食料がエネルギーに転換される時代となり、魚の養殖にだって穀類が用いられる。しかし、食料から自動車燃料は作れるけれど、自動車の燃料から食料は作れない。
日本は世界中で農畜産物をを作るために、世界の水の627億tの水を使用している。CO²もしかり。
「遺伝子組み換えは使用していません」 とあっても安心はできません。5%未満なら法的に未使用表示も可能ですから...等々

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年2月25日
読了日 : 2008年5月18日
本棚登録日 : 2016年2月25日

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