夢中で読んでいて、最後にアレックスがあまりに突然死んでしまうので、なんだかショックでポカーンとしてしまった。
著者は研究者らしく客観性を重んじて、アレックスと距離をおいている。しかし文章の端々でその愛情や、アレックスがどんな性格でそれがいかに魅力的なのかが伝わってきて、心をつかまれる。
時代的に研究者として、また働く女性としていかなる苦労があったかについても興味深く読んだ。
当時受け入れられなかったこのような研究の一つ一つが、動物にも各々によって違いはあるが知性や認知能力、あるいは心があるという現在の私たちの認識につながっているのだと思うと灌漑深い。
天才ヨウムのアレックスだけでなく身近な動物にも好奇心を持ちたくなる。
愛犬の複雑な感情や知性に対してもっと気づきが生まれたらいいなと思う。
ヨウム言葉、「チャントキイテ!」など、いかにも言いそうな言葉に訳されていて上手いと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月9日
- 読了日 : 2020年10月9日
- 本棚登録日 : 2020年10月1日
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