悪魔は細部に宿る 危機管理の落とし穴(祥伝社新書)

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  • 祥伝社 (2015年6月1日発売)
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感想 : 10

日本の海運業は、こうした自己の教訓を活かすことで安全管理を向上させていったのである。味方を変えれば、過去に苦い体験をしていない業界、あるいは過去の教訓が伝承されにくい業界では、セウォル号並みの状況であったも不思議ではない

被害者あるいは弱者に同情するのは当然のことだが、同情に流されてしまうだけでは情実国家になってしまう。同情は同情、ルールはルールと切り分けて考えることが法治国家のあるべき姿なのである

ぎりぎりの局面では外野は口を慎め

プロシア フリードリヒ大王 すべてを守ろうとする者はなにも守り得ない

精鋭部隊の要件である結束力 戦友意識からくる

経営悪化時のリストラは最悪の選択。人件費の削減により財務は一時的に改善するかもしれないが、「次にリストラされるのは誰だ」という疑心暗鬼が膨れ上がり、無形の財産である社内の戦友意識を喪失させてしまうからだ。その結果、一丸となって苦難を跳ね返そうとする反発力が失われ、ジリ貧のスパイナルに落ち込むことになる。社員の一割をリストラするくらいなら、全社員の給料を2割減らして辛苦を分かち合った方がいい

安全と安心はイコールでない。安全とは客観的、科学的な評価であるが、もう一方の安全は主観的、感情的なイメージである

安全とは素人が多数決できめるものではない

機関部がシフト式かパラレル式か
シフト式は2本煙突 抗堪性が高い

不祥事の教訓を引き継ぐためのポイントは、「形として残すこと」「オープンに語ること」

論語 過ちて改めざる是を過ちと謂う

グループシンク 同質性の強い閉鎖的な集団ないいおいて、合意を形成しようとするプレッシャーから、物事を多様な視点から評価できなくなってしまうことだ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: misc
感想投稿日 : 2015年6月6日
読了日 : 2015年6月6日
本棚登録日 : 2015年6月6日

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