良作。キリスト教的な思想が強いけれども、ひとはみなOnly oneという捉え方について素晴らしい絵とストーリーで見せてくれる。よくいく図書館の司書さんオススメの1冊で、大判バージョンもあるらしい。神は万能かつ全能であり人を造り賜うたのも愛を与えてくれるのも自分ではない神、という宗教観は、ちょっと日本人には馴染まないかもしれないから、★4にしたけど。「私は間違うことはない」っていうあたりとか、きっと日本人にはカツンとひっかかるとこだと思うしね。でも、私は、神という存在は遠く高く別のとこにあるのでなく、すべてを許しすべてを知っている間違うことのない神と呼ばれる存在は、自分のなかの、生まれ出でた命とともに最初からあるはずの、内なる良心のこと、そういうふうに思ってる。ねずみ色のシールを貼られっぱなしの人生では、なかなかその良心の姿を見つけるのは厳しいけれど、ひとかけらでもその存在を信じ続ける強さがあるひとこそ、自分を信じ、他人を愛し、昨日の自分を超えて人生を生きることができるんだとおもう。こういうの、小学校高学年くらいの必読にして、討論させてもいいかもしれない。万人に勧められる1冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2011年8月18日
- 読了日 : 2011年8月18日
- 本棚登録日 : 2011年8月18日
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