すべて忘れてしまうから

著者 :
  • 扶桑社 (2020年7月24日発売)
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本棚登録 : 228
感想 : 26
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燃え殻さんのエッセイはどこかラジオっぽい。ラジオからふと流れてくるなんだか心に残るエピソード、リスナーからのハガキ、そんな響きがある。ご本人はかなりラジオを聴いていたし(子供の頃聴いていたラジオ番組のエッセイもある)今はパーソナリティとして番組をやっているのも影響しているんだろうけど。弱き人にそっと寄り添うメディア、というラジオの一面が色濃く出ている気がする。
TBSアフター6ジャンクションの”疎遠になった友達”、東京ポッド許可局の”忘れ得ぬ人々”、忘れてならない大沢悠里ゆうゆうワイドの”女のリポート”。。。全部TBSだw

ふとした何気ない記憶の片隅に残る情景はフローのようでいていつまでもアーカイブに保存されている。
短くても深く爪痕を残す手練れのハガキ職人のようなエッセイ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月4日
読了日 : 2020年11月2日
本棚登録日 : 2020年11月4日

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