エアリセ(1) (電撃コミックス)

著者 :
  • メディアワークス (2006年5月27日発売)
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本棚登録 : 159
感想 : 7
3

全4巻読了。
同作者の執筆したライトノベル「ノーゲーム・ノーライフ」がわりと面白かったので、その作者が以前描いたというこのコミックを読んでみた。
元々イラストレーターをやっていた同作者のコミックデビュー作が本書。
で、この作者、その後ライトノベルも執筆するマルチっぷりを発揮している。
そのライトノベルが面白かたから・・・む、ループした。

ジャンル的には、設定の小うるさいライトファンタジー。
内容的には、「人に愛されると死んでしまう妖精は幸せになれるのか?」というテーマ。
元々、同人誌で製作されていた物語が原作となっているらしい。
その分、設定が込み入っていて、はっきり言ってわかりづらい。
画力的にも、正直あまりレベルが高いとは言いがたく、特に動きのあるシーンでは何がどうなっているのかよくわからない。
イラストとしては独特のセンスがあってレベルが高いとは思うんだが、これが漫画となり、動きが出てくるとさすがに経験不足なのか、構図的によくわからなくなってくる。

物語的には、ファンタジーコミックでよく見かける、典型的な作者の独りよがりな綴り方になっている。
理解しているのは作者だけで、読者はなかなかついていけない。わかりづらい。
正直、この手のファンタジーコミックは大の苦手なんだが、個人的には作者の榎宮氏のファンなので丁寧に読んでみた。

色々と荒削りで、何度も言うようにわかりにくいんだが、逆に先の展開も読めないのでそこは面白かった。
これがメジャー人気誌なんかだと「極めてわかりやすい構成」に修正されてしまい、初めから終わりまで想定の範囲内で予想を裏切ることがなくなってしまう。
たまにはこういう、わかりにくい作品ってのも面白いかもしれないと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少年コミック
感想投稿日 : 2013年11月19日
読了日 : 2013年11月19日
本棚登録日 : 2013年11月19日

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