愛讐の虜 (ラヴァーズ文庫 65)

  • 竹書房 (2009年1月24日発売)
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 酒井祥貴は幼い頃に両親と姉をひどい殺され方で殺され、その復讐を果たすためだけに、はるばるフランスまで渡り、傭兵部隊へと入り、訓練を積み、憎っき家族の敵に復讐するためだけに、日本に戻ってきた。
 復讐の相手は「長殿俊臣」。
 祥貴の父の死後、祥貴の父が経営していた会社をのっとり、裏にも表にも通じ、好き放題している男だった。
 祥貴はそんな相手の隙を狙い、命を奪おうと試みるも、相手の思わぬ反撃に遭い、それを果たせなかった。
 それどころか、逆に相手に捕らえられ、拷問されることになってしまう。
 祥貴は長殿の部下たちに、拷問を受けることになるが、どんないひどい拷問を行われても、祥貴は決して自分の背後にいる人間について口を割ろうとはしなかった。
 それもそのはず、祥貴の背後に祥貴に殺しを指示したものなど誰もおらず、あくまでも祥貴自身の意思で長殿を殺そうとしたのである。むしろ祥貴としては、自分がかつて長殿が殺した一家の生き残りである、と知れることの方が問題であったのだ。
 そうして祥貴が口を開かずにいると、ついには長殿自らの手で『陵辱拷問』が行われることになってしまう。
 それでも決して屈服することのない祥貴に長殿は興味を持ち、祥貴も次第に長殿が口にする言葉に、自分の家族を殺した犯人が長殿ではない気がしてきて……

 という話でした。
 えーっと、この作者さんらしい監禁陵辱描写で、監禁陵辱が大好物の人にはたまらない作品なんじゃないかと思います。
 同じ作者さんの作品とはいえ、時々「あれ?」という方向に行くことはあるんですが、これは憎しみ合う二人が、あくまでも「手段」として身体をつなげる話……なので、こゆーいどろどろな監禁陵辱モノとしては文句なし! です。
 その代わり、その手のものとしてはベタベタですけどね。

 なので、逆にあまあまとか、キュンキュンを求める人にはオススメできない作品ですね。
 濃いぃ作品を求める人はぜひ、遠慮なく目を通してください。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2014年1月28日
読了日 : 2014年1月28日
本棚登録日 : 2014年1月28日

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