躰だけじゃたりねえよ。[新装版] (ダリア文庫)

著者 :
  • フロンティアワークス (2006年2月13日発売)
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本棚登録 : 87
感想 : 8
3

 銀行に勤める澤純耶は暴力団の跡目である、小早川卯月と恋人関係にある。
 純耶の卯月を想う気持ちは、日々強くなるけれど、二人の立場上、外で自由に会うこともままならず、二人の関係については、ひたかくしにしなければならない。
 そんな状況に、純耶は立場の違いを感じ、苦悩する。
 そんな中、卯月の組内部で揉め事が起き、卯月の考えに反対する人物が出てくる。
 そして、卯月の弱みとして純耶が標的になり、攫われてしまう――。

 という話でした。
「愛しかいらねぇよ。」の第二段の話。
 前作で無事に結ばれて、ハッピーエンドを迎えた二人でしたが、今作では、付き合い始めたらやっぱり問題がいっぱい出てきた……という話でした。

 そもそも、銀行員と暴力団が一緒にいるところを見られると、あらぬ疑いを抱かれるので、とても具合が悪いらしい。言われてみれば確かに、という感じで。
 結局、最後を話してしまうと、純耶は仕事を辞めて、卯月と一緒にいることを選んでしまうのだけれど、そんな安易に仕事を辞めてもいいものだろうか……? と悩んでしまう。
 好きな人と一緒にいたい! という気持ちはわかるんですが、個人的にはそれでハッピーエンドよかったね! とは思えないので、なんというか、微妙……としか言いようがないです。
 でもまぁ、このシリーズは続きがもう一冊あるそうなので、それを読んでからかなー……と。
 最初に純耶が言っていたように、ただ卯月に囲われるだけじゃなくて、純耶なりに自分のやりたいことを見つけてくれていたらいいのにな、と想います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2012年4月10日
読了日 : 2012年4月1日
本棚登録日 : 2012年4月10日

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