個人秘書 (SHYノベルス281)

著者 :
  • 大洋図書 (2013年2月28日発売)
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感想 : 6
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タイトルから何か淫靡なものを連想していたのけど、全く違った。最近流行の攻×攻です。
草間柊一は、『久世義嗣』という架空の人物になりすまし、代議士秘書見習いとして代議士のパーティに参加して、今をときめく青年実業家の深澤泰久に近づく機会を抜け目なくねらっていた。
なぜなら彼は公安の捜査員で、右翼とのトラブルが原因で謎の死を遂げた深澤の個人秘書の秘密を探るためだ。
予定どおり深澤に近づき、まんまと個人秘書の座の収まった草間。
早いところ任務を終わらせて深澤ともおさらばしたいと願っているが、何を思ってか自分への個人的興味を隠そうとしない深澤。
あからさまにアプローチしてくる深澤に、疑心暗鬼にすらなっていく。
草間は常に『久世』を演じているはずの自分が時折その仮面をはがされて素で反応してしまうことに戸惑いを隠せない。
どちらもトップしか張らないとプライドを持った男同士が、腹を探り合い、ばかし合いながら引き寄せられていくスリル。
有能な深澤が実は生活能力皆無のダメっ子で、ついつい世話を焼いてしまう草間のおかん気質も何気に笑える。
負けん気が強い草間と天性のたらし深澤のガチンコ対決。
焦らされて焦らされて弱音を吐く草間は男前なのに壮絶に色っぽかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2013年3月19日
読了日 : 2013年3月19日
本棚登録日 : 2013年3月19日

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