読売屋の天一郎は若手歌舞伎役者の姫川菱蔵がてき屋の若者との喧嘩で舞台に立てなくなった件がもみ消された事を追うが。ネタとしては普通なら短編でまとめてしまうようなものだが、じっくりと長編で語り人間描写や江戸の描写が巧みなため間延びした感じがないのは流石だ。ゲストキャラのやんまたちも良いし、新キャラの大人びたお類も面白い。天一郎以外の読売屋キャラたちの影が薄いのが気になるが、美鶴の存在感が際だち補って余りある。事件の顛末は無理せずあまりすっきりするものではない。 もう少しスカッとしたいところもある。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代歴史小説
- 感想投稿日 : 2013年9月18日
- 読了日 : 2013年2月21日
- 本棚登録日 : 2013年9月18日
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