書かれた当時すでに戦後40年で戦争責任など問題にもならない雰囲気の時代だったと著者も言っているが、それから37年たった今読んで、決して古い内容だとは思わない。綿密に資料をあたって関係国のそれぞれに対する責任と自国民に対する責任、そして、国民一人一人についても、それぞれの立場でどういう責任があったかを詳細に検討している。反戦だった共産党までも軍部が戦争に突き進むのを阻止できなかった責任があるという厳しい見かただ。歴代自民党政権が公言しなかった敵基地攻撃能力を平気で保有しようとしている岸田政権の今こそ多くの人に読んでほしいと思う。正しく事実を認識して、自国についても他国についても批判し反省すべきところはするという手順を踏んだうえでないと平和は構築できないと思う。これを自虐というのはおかしい。
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- 感想投稿日 : 2022年2月5日
- 読了日 : 2022年2月5日
- 本棚登録日 : 2021年7月15日
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