カードの王様 1 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社 (1999年7月1日発売)
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本棚登録 : 91
感想 : 9
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幼馴染のお兄ちゃんがやってる人気カードゲームに興味がわいた女の子のお話です。たまたま引き当ててしまった彼女のレアカードを狙って、色んな人が対戦を挑んでくるので、お兄ちゃんやそれまでに対戦した相手などと協力して立ち向かいます。少女漫画らしく、対戦で広がる人間関係を軸にして彼女の恋模様が描かれていきます。どっちとくっつくか、全9巻なのでどきどきしながら見てみてください。

そういう人たち(男性)は主人公の好みや意図を踏まえたデッキ構成を汲んでくれるので見ていて気持ちがいいですね。

さて、以下はゲーム的なお話。
 本漫画に出てくるカードゲームは"CHAOS"という架空のゲームです。天使と悪魔の戦いのゲームなので、プレイヤーはサイコロを振って勝ったほうが天使か悪魔かを選びます(負けたほうは残り)。カードは主に天使系か悪魔系かそれ以外になっていて、例えば天使陣営で悪魔カードを使うときは強さが半減します。カードの出し方は、攻撃/防御はポーカーのような役がなければいけません(カードのレベル×役でダメージ倍率が決まるような感じ)。陣営はイベントカードでひっくり返したりできますし、補助的なカードも多いので、わかりやすい範囲で漫画は盛り上がります。
 ゲーム的な難点は、幾つかの組み合わせは特殊な役があり、かなりその数も多い模様で、プレイヤー2人のほかに別にルールブックを抱えた審判役が必要ということです。また、カード本体にはレベルのほかには簡単なテキストが書かれているだけなので、そのカードを生かそうと思ったら(いい役を出そうと思ったら)プレイヤーは自分でカードにまつわる神話や宗教などを調べたりしないといけません(このへん、あの審判役が持ってる本にはどれくらい書いてあるんだろう?)。なので、この部分は難易度が高いゲームかもしれません(場合によっては読者にもわかりづらくて大変かも)。
 この辺りは、漫画の2巻にも出ていますが、審判役がいるので、クリスマスのハウスルールみたいなのを追加したりしやすいですね。上手に相手を納得させられれば役(やイベントカードの使用)が認められるという。ややもすれば口プロレス気味になりかねませんが、あのクリスマスの回は好みです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2013年3月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年3月24日

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