中華幻想―唐物と外交の室町時代史

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  • 勉誠出版 (2011年4月1日発売)
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室町時代の日明外交史。
足利義満に与えられた「日本国王」の称号の、日本国内に対する意味とは?
日本人は"中華"に対して、どのようなイメージを抱いていたか?
中国の華夷秩序を、どのように受け入れたか?
日明貿易を始めた室町幕府三代将軍・足利義満と、停止した四代・足利義持、再開後の八代・足利義政を中心に、日明貿易と外交儀式、そして輸入された唐物の価値や宋銭の種類など。
正規の朝貢だけでなく、大内氏や細川氏などの大名、そして商売を担った堺・博多の商人、実務を担った僧侶などの実態を描いています。
そして明だけでなく、朝鮮や琉球との交渉も。

ただし、注が多過ぎ!
ほとんどの注は参考資料の紹介ですが、中には長い文章もあるため、一々見てたら本論が判らなくなります(^O^;
一章、あるいは一節読み終える度に、注の方を見てその部分を読み返すのがいいでしょうね。
あと、他の研究者たちの説の批評が多く、肝心の作者の説の部分が短い!
作者は自分の研究成果を紹介したいのか?それとも他人の説を批評したいのか?w
挿絵が多く、儀式の配置図もあって理解し易いのはいいですけどね(^-^)
室町四代将軍・足利義持は優れた統治者だったかもしれないけど、雄大な構想を持っていた父の三代将軍・義満に較べると、なんともまぁケツの穴が小さいことwww

ニン、トン♪

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史【日本】
感想投稿日 : 2012年2月20日
読了日 : 2012年2月20日
本棚登録日 : 2012年2月19日

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