全体(203頁)をパラパラ読みし、各章のポイント頁を読み、0章の途中までで読むのを止めてしまった。
深くじっくりと考え抜くことの大切さについて「不便益(=不便のメリット)」の立場から説いた本だと思われる。
即答したAさんが、その場だけの頭の回転で答えたというのは著者の思い込みで、実は日ごろから自ら問いを立てて考え続けていたのかもしれず、プロトタイピングを早くというのも、そこで小さな失敗を発見しながら製品化を考えるための行為と考えられる。こうしたことを深く考えていない例として提示していることで、著者の一面的な思い込み、実は深く考えていないのではないかといったことが見える気がする。
思考に関して「物との約束」と「人との約束」という切り口が紹介され、不変の物理法則とは異なり、故障やエラーが生じうる人為的ルールの介在が思考の省略につながるといった論が展開されているが、思考・言語が人為的約束事だと思うと、どこかこじつけ臭さが感じられた。すべてを読んでもいないのに批判的なコメントを書いたが、的外れだったら申し訳ない。
著者がつけたものではないかもしれないが、京大式というタイトル自体が大げさだし、売れ筋を狙った無思考の最たるネーミングだと思う。しっかり、じっくりと反省した方がいいのではないだろうか。
18-19
読書状況:読み終わった
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教養
- 感想投稿日 : 2018年2月20日
- 読了日 : 2018年2月20日
- 本棚登録日 : 2018年2月20日
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