生物と無生物の間: ウイルスの話 (岩波新書 青版 245)

著者 :
  • 岩波書店 (1956年7月10日発売)
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本棚登録 : 90
感想 : 4
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終始一貫、「ウィルス」の話である。著者は生物と無生物の間に存在する代表例としてウィルスを挙げている。本書の構成は①ウィルス学の歴史②ウィルス病のケーススタディ③ウィルスの性質、構造についての考察④ウィルスは生物か無生物かについて、という流れになっている。ウィルスの理解を通じて、生物と無生物との間にある境界線をもう一度よく考えてみようというのが著者の意図なのであろう。だが、本書の肝である「ウィルスは生物なのか無生物なのか」について著者は”「ウィルスは生物か無生物か」という問いは実質的にはほとんどその意味を失うと言ってよい”と答えている。。。。この本の題名は「ウィルスとは何か?」ぐらいにしておいた方が良かったかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2012年2月19日
読了日 : 2012年2月19日
本棚登録日 : 2012年2月19日

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