Suicaが世界を変える JR東日本が起こす生活革命

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  • 東京新聞出版局 (2008年5月16日発売)
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 筆者はJR東日本の現役幹部で、技術設備系の出身。本書も大半はSuica誕生に至るまでの技術的な歴史で、戦後の券売機自動化から改札IC化、更にはPASMOとの相互開放までを書き起こしていく。

 日本には世界に例を見ない都市鉄道網が形成され、ラッシュ時の乗降客数、精緻なダイヤ、距離別運賃制などを見てもインフラの完成度が高い。その中で出改札の効率化を長年追求してきた結果としてSuicaが導入され、ついには電子マネー普及の端緒とまでなっている。

 ただできれば、技術史だけでなく電子マネーの経済的な側面、流通業にもたらすマーケティングインパクトにも言及してほしかった。その辺はただいま展開中なので、企業秘密なのかも。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 金融
感想投稿日 : 2009年4月26日
本棚登録日 : 2009年4月26日

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