ずっと「安月給」の人の思考法

著者 :
  • アスコム (2013年4月18日発売)
3.62
  • (13)
  • (27)
  • (17)
  • (6)
  • (3)
本棚登録 : 235
感想 : 31
3

・資本論で解説されている理論には、いくつか重要な柱があります。そのひとつの主張が以下です。
①商品には、「価値」と「使用価値」がある。
②受容と供給のバランスがとれている場合、商品の値段は、「価値」通りに決まる。
「使用価値」とはそれを使うメリットという意味です。資本論の中では、「価値」は労力の大きさという意味で使われています。
…労働の使用価値とは、「労働力を使ったときのメリット」です。日本企業に勤める労働者の給料は、「出した成果」ではなく、「生活費」「経験で形成される基礎力」が考慮されて決まります。
「使用価値」が高い場合、それを選択する理由にはなるが、それが=値段になるわけでは無い。

・僕はリクルート社に転職し、ベンチャーキャピタル業務をしていました。非常にやりがいがあり、没頭できる仕事だったため、期待されている成果も出すことができました。そのため社内からは、高い評価をもらえていました。しかしそのとき、外部からは「一目おかれる人材」ではありませんでした。ある企業の経営者から、ぞんざいに扱われていることに気がつき、それを社内で冗談交じりに愚痴りました。すると、当時の上司から「小暮はアピールができてないんだよ」と厳しく諭されました。ふだんはほとんど怒らない人だったので、厳しく言われたことに正直驚いたとともに、ここで「アピール」の重要性を痛感しました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2013年7月28日
読了日 : 2013年7月28日
本棚登録日 : 2013年6月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする