本当は怖い日本の地名 イースト雑学シリーズ

  • イースト・プレス (2010年2月1日発売)
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日本地図を見ると様々な地名がある。そんな地名にも怖い一面があった。





「地形のせいで遭難多発の谷川岳」では、群馬県と新潟県の県境にそびえる三国山脈の一部で、日本百名山に選ばれ、毎年多くの登山者が訪れる。




そんな谷川岳だが、遭難による死者数は1931年から2012年の間で805人だ。エベレスト山を含む8000メートル級の山々を合わせた遭難死者は約640人なので、多さが目立つ。





そこには地形が関係していた。特に遭難者を出しているのは、一ノ倉沢と幽ノ沢という岸壁だ。断崖絶壁で、地質に「蛇紋岩」が多く含まれている。





蛇紋岩はブラタモリでおなじみだが、風化に弱く崩れやすい。




若い人の間で人気があるのは、箱根だ。都内から手軽に行ける距離にあり、観光するのにちょうどいいからだ。




そんな箱根にある大涌谷は、江戸時代には大地獄(地獄谷)とも呼ばれていた。




その理由は、火山性の有毒ガスが出ていて、噴出する水蒸気は100℃以上にもなる。





しかし、明治時代になり大地獄の近くにある宮ノ下という避暑地を明治天皇が大地獄の近辺に立ち寄ることで、名前を大涌谷に変えた。小地獄も小涌谷に改称された。




そんな歴史があったとは知らなかったなあ。





地名から見える危険な地形を見ると意外なことが分かり驚いた。例えば「梅」は、「埋」が由来していて、土砂崩れで埋まったり、人工的に埋め立てた土地を指す。




大阪の北にある繁華街の梅田の「梅」はここから来ているそうだ。




「クラ(倉・蔵・桜)」の地名は、沿岸部のえぐれた土地や岩盤が露出した崖で、がけ崩れの可能性のある場所が多い。




地名で意外なことがわかる。

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感想投稿日 : 2022年12月12日
読了日 : 2022年12月12日
本棚登録日 : 2022年12月12日

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