シリーズとして3冊出ているのですね。
「ろうの両親から生まれ育ったろう者。」の著者のメルマガを集めて再構成した一冊。
正直、さくさくと読むというより、「読むぞ」と気合を入れて読んだ感じ。前半がやや固い印象。
今までの自分の(聴者的な)手話に対する認識を改められただけでも貴重な一冊でした。多分、自分の中では今まで「日本手話を第一言語とする文化」を頭では理解していても実感では日本語ありきで、手話は日本語に付随するもの、という認識があったのだと思います。以下、目が留まった箇所の羅列。って引用になっちゃったな。
*ろう者は「合理優先」の文化、聴者は「場・関係優先」の文化
*手話に声をつけて話せば、その場にいるろう者も手話の分らない聴者も、同時に分ることができるというのは「幻想」でしかない。
*手話の語源にこだわる聴者は、手話が日本語に付随するもの、という感覚があるからか。語源に依存した手話学習は×
*ろう者の会話では、イエス・ノー疑問文で何かを聞かれたら、必ずイエスかノーで答え、相手の反応を見てから発話を続けるかどうかを決める。
*日本手話には「目が高い」と「目が安い」の慣用句がある
*腕を組む、という行為の意味基準の違い
*フリクショナル・ムービー(見ていて何か不快を感じさせる映画)~「オレンジデイズ」、「愛しているといってくれ」
続編も読みたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
手話
- 感想投稿日 : 2017年1月12日
- 読了日 : 2017年1月12日
- 本棚登録日 : 2017年1月12日
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