一年でいちばん暗い夕暮れに (ハヤカワ文庫 NV ク 6-9)

  • 早川書房 (2010年1月30日発売)
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本棚登録 : 113
感想 : 16

 ドック・レスキューとして活動しているエイミーは、その夜、不思議なゴールデン・レトリーバーを助ける。
 それは、彼女の過去と、彼女の恋人の過去が、交錯する恐怖と奇跡の始まりだった。

 全く無関係だったものが絡みあって、全体図が見えたとき、愕然とする。予想できたものであると思うのに、震える。

 それは、奇跡を信じる心なのだと思う。

 人の中の善なるもの全てを信じ、それに答える犬という無垢な存在に、それが存在するという奇跡に、感謝し祈るということなのだと思う。

 最後の展開は、確かにちょっとね、という部分があるのだが、もうそんなのどうでもいい。この奇跡の輝きだけ信じていれば、なんか生きていける気がする。

 そういう物語です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 翻訳作者名 カ~コ
感想投稿日 : 2010年6月27日
読了日 : 2010年6月27日
本棚登録日 : 2010年5月27日

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