いま「開国」の時、ニッポンの教育

  • ほんの木 (2009年4月26日発売)
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「2007年のユニセフの調査で、日本の15歳の三人に一人が「孤独を感じる」と答えている」「一方、オランダの13歳が回答したWHOの調査では、94%が生活に満足していると答え、困ったときに親に相談できると答えた割合も8割から9割で世界一位であった」・・このような結果を踏まえ、リヒテルズ氏は日本の孤独問題をとくのに、オランダを鏡とせよと説く。

日本はオランダに比べて三周遅れであるという。
一周目、蘭では16-17世紀に啓蒙主義によって導かれた近代人として人間観、表現や思想の自由を大切にするという意識の勃興があった。
二周目、蘭では1960年代後半から70年代にかかえて、同じ社会で受け入れい認め合う機会均等の意識が広がった。
三周目、蘭で現在進行中なのは、西洋に育った人権意識を西洋以外の文化的背景を持つ人々(イスラムなど)と分かち合おうという意識が隆盛している。

※啓蒙主義とは、宗教的権威者が決めたモラルを疑わずに生きてきた封建社会から、「聖書を自分で読もう」という自分の目で頭で捉えることを啓蒙した動き

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 都市デザインと社会資本
感想投稿日 : 2010年4月11日
読了日 : 2010年4月11日
本棚登録日 : 2010年4月11日

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