吉祥寺「ハモニカ横丁」物語

著者 :
  • 国書刊行会 (2015年5月25日発売)
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感想 : 9
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学生のレポートかっ?!という内容(というより書き方?)だが、ハモニカ横丁を知る、という目標は果たせたので、ひとまずOK。 古地図も付いてて、かの地が月窓寺の敷地内にあるというのを視覚的に確認できたのがいちばんの収穫かな。西側から、蓮乗寺(公園通り~パルコ)、光専寺(~ハモニカ横丁)、月窓寺(ハモニカ横丁~サンロードの1本東)、旧農家S家(~バス通りまで)と短冊形の土地に地権者が並んでいる(メモメモ)。

 その他の内容については、先に読んだ『吉祥寺ハモニカ横丁のつくり方』(倉方俊輔著)のほうが示唆に富んでいたし、拾っている情報にしても亜細亜大学の学生がまとめて2冊ほど出てる『吉祥寺.mag』と大差ない。いや、しっかり取材してるところなどはそのムック本のほうが面白いかもしれない。
 とにかくちょっとした実地調査と図書館やネットで調べがつくような情報をあつめて、個人的な感想に終始した内容だった。

 ひとつだけ、おっ?!と思った箇所は、後半の、

”「利用者が意味を与える空間」、これが路地なのではないか”

 という考察だ。
 が、これも”言葉の定義としては到底満足しない表現”、”路地はこの程度の定義しかできない”と、そこからの踏み込みが足りない。”路地に意味を与えられたとき、自分はその街に関与できた気がする”で終わっていて、長年愛着を持って通ってきて、本を書くに至っても、自分なりになんらかの意味を見出し、定義が出来ていないのかと、尻切れトンボ。。。。

 あとは自分が利用者になって意味を与えて、定義を考えてみるかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2017年11月28日
読了日 : 2017年11月27日
本棚登録日 : 2017年11月13日

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