悪の法則 [DVD]

監督 : リドリー・スコット 
出演 : マイケル・ファスベンダー  ペネロペ・クルス  キャメロン・ディアス  ハビエル・バルデム  ブラッド・ピット 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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本棚登録 : 410
感想 : 88
2

THE COUNSELOR
2013年 アメリカ+イギリス 117分
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー/ペネロペ・クルス/ハビエル・バルデム/キャメロン・ディアス/ブラッド・ピット

カウンセラーと呼ばれる弁護士の男(マイケル・ファスベンダー)は、美しい恋人ローラ(ペネロペ・クルス)に夢中。彼女にプロポーズするために高価なダイヤモンドを買い求める。金欠になった彼は、以前から知り合いの実業家ライナー(ハビエル・バルデム)の誘いで、メキシコの麻薬カルテルの裏取引への出資に一枚かむことに。ライナーには美しいが謎めいた愛人マルキナ(キャメロン・ディアス)がいる。カウンセラーはライナーに紹介された仲買人のウェストリー(ブラッド・ピット)と仕事の話をまとめるが…。

豪華出演者の共演が話題になったクライムサスペンス。黒幕は誰だ、みたいなアオリがフライヤーにもあったけど、ぶっちゃけ、一目見ただけで怪しいのはキャメロン・ディアスで、そしてその通りだった、というなんのヒネリもないお話でした…。

ひらたくいうと、そこそこ裕福なのにさらに欲を出した弁護士が、うっかり裏社会の取引に手を出すも裏切られて失敗、麻薬組織を敵にまわしてすべてを失う、というそれだけのお話で、原題「THE COUNSELOR」のほうがしっくりくるかも。カウンセラーの男がただただアホでした、そのせいで関係者全員惨殺されました、という話です。

「悪の法則」と大きく出た邦題は、キャメロン・ディアスの悪人っぷりにクローズアップしたのだろうけど、彼女の犯罪哲学もとくに目新しくはなく、わかりやすくチーターをペットにしていたり、弱肉強食の世界で彼女は圧倒的な強者である肉食獣でした、というわけです。フェラーリとセックスするというエピソードは、画面で見ると180度開脚すごい!と思うだけでしたが、とんでもない女だ、という彼女のキャラは十分に伝わりました。とはいえそれ以上のものではなく。

カウンセラーが裏社会に関わるにあたり、ライナーやウェストリーはそれぞれメキシコ麻薬カルテルの恐ろしさについて彼に教えるのだけど、超強力なワイヤーで首を切断する「ボリート」という道具や、美女が惨殺され死体を弄ばれるスナッフビデオの話など、伏線としてわかりやすすぎて、実際にそれが起こったときに(前者はブラピ、後者はペネロペ)とくに驚けません。もちろん怖いけど、その話が出た時点で、そうなるんだろうなと予想がついてしまった(被害者がブラピだったのは意外だったけど)なんの関係もないペネロペはひたすら可哀想。

誰にも感情移入できないし、主人公に全く同情できない上に、キャメロン・ディアスは悪女ではあるものの、そこまでゾッとする怪物感は演じきれておれず、全体的に豪華キャストのわりにはイマイチでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  アメリカ映画 他
感想投稿日 : 2021年5月13日
読了日 : 2021年5月13日
本棚登録日 : 2021年5月13日

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