陰謀と裏切りと殺し合いと女━━スパイ小説が持っているエンタテインメント要素をすべて持っている。下巻の最初の方は若干の中弛みを感じたものの、殺し屋リードとの対決で絶体絶命に陥ったヴィクターの壮絶な大逆転劇には目が釘付けになった。物語の描写は読んでいてすんなり頭に入ってくるのが良い(翻訳者の腕前もあるのでしょう)。シニカルな表現がところどころにあり、これがハードボイルドっぽさを醸し出していて好きな部分でもあった。きっと著者の好きな表現手法なのだろう。特に気に入ったシーンは最後の一行だ。映画007シリーズの「カジノロワイヤル」のラストシーンを彷彿とさせる。格好いい、しびれた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2018年1月30日
- 読了日 : 2018年1月30日
- 本棚登録日 : 2018年1月19日
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