バカになるほど、本を読め!

著者 :
  • PHP研究所 (2015年1月27日発売)
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本棚登録 : 520
感想 : 52
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読書を早く読む方法に関する本は世の中にあまたありますが、読書をいかに活用させるかという本について、最近になって私の目に留まるようになってきました。きっと以前から存在していたと思いますが、私のアンテナにひっかるようになったのが最近だと思います。

この本は私が追いかけている神田氏の、現時点では2番目に新しい本だと思いますが、読書した時間をいかに将来に有効にいかすべきか、について解説してくれています。

年代によって読書のスタイル、読む本についても変えるべきだということを具体的な本とともに紹介しています。具体的な本のタイトルは、本の中で紹介されているサイトにいけば55冊分のタイトルが見れます。おそらく、神田氏がフォトリーディング等で読んで「これは」と思った本が並んでいるので、そのリストを得ることができるだけでも、この本を読んだ価値はあります。

私がこの本を読んでピンときたのは、読書を一人で読んで終わりにするのではなく、読書会に参加してみて自分の感じた点と他の人のものを比較してみる、さらには自分で読書会を主催していくことで、自分のコミュニティを作るための一歩を踏み出す等、今後激動の時代を迎えるにあたっての具体的なアクション事項が書かれていたことです。

神田氏が本の中で書かれているように、この本を読んで具体的にアクションにまで起こす人は「1%」だと思います。彼はこの10年間は、1%の予備軍である、おそらく「20%」程度の人に訴えているのではないでしょうか。私もずっと気にはなりながら予備軍から抜け出せない状態です。3年前から、やっと年間目標を「紙に書く」ことを始めました、次は自分のコミュニティを作るために、発信する・何等かを仕掛ける等、私の周波数を変えていく必要があると思いました。

神田氏が今取り組まれている「100%MAD」、凄い取り組みですね、一人から1ドル以下の募金、10億人から合計1000億円集める、今の環境なら、そして神田さんが発信するのであればできると感じました。私も、彼の手本を見ながら少しでも近づきたいと思いました、同じ年の人間として。

以下は気になったポイントです。

・私の言う「バカ」とは、周囲の人からは「あいつって本当にバカなんじゃないか」と思われるような、既成概念にとらわれない発想ができる人。また、誰もやったことがないことを果敢に行動に移せる人が、何かを成し遂げる「バカ」である(p4)

・なぜ本がブームの火付け役になるのかといえば、テレビ、雑誌などのメディアの人達が「ネタ元」として本を活用しているから(p11)

・テレビの役割はあくまでムーブメントを広げることであり、新たなものを生み出す力は無い(p12)

・意識の高いビジネスマンが本を読み続ける理由は、最先端の知識を得るためだけでなく、淘汰されずに生き残ってきた、人類の知恵に触れられること(p16)

・世界と比べてみても、これまでにビジネス書や自己啓発書が売れる国はほかに見当たらない、この理由は人口減少等により、企業間の競争が激しくなったことがある(p19)

・知識を受け売りするだけの記憶型の人は価値がない、求められるのは、知識の創造・価値の創造である(p24)

・知識の創造には、情報の編集と、第二段階の、知識(価値)の創造がある(p26)

・知識創造型の読書をするには、1)目的志向型、2)大勢の人と共に、3)即、行動に結び付ける、が必要(p39)

・目的を明確にして読書をすると、その効果が実感できる。1つには、必要な情報が目に飛び込んでくる、2)読まなくていい箇所がわかるので、一冊を読む時間が短くなる(p43)

・一冊のうちで内容を把握するうえで重要な文章は、4-11%である。だからその部分を見つけて読めば、必要な情報は把握できる(p60)

・会社で働く場合、設定すべき目的は年代ごとに変わってくる、つまり、人生は約七年周期でその役割を変えていく(p63)

・28歳までは、会社の業務を正確にこなすスキルを身につける、35歳までは、どのような役割を果たせば貢献できるかを考える、42歳までは、破壊者(いったん今までの役割を破壊する)、そのためには歴史本が大事(p66)

・知識創造のベースをつくるのに大切なのは、世の中の本質とは何かを学ぶ、本としては「流れとかたち」、さらに必要なのは、美しいものに触れて美的感性、を磨いておく(p68、75)

・表現力をつけるのなら、「この人の表現はいい」と感じた作家を見つけたら、その人の本をまとめて読むこと(p89)

・ただ人が集まるだけでは効果は薄い、そこに目的が無いから、読書会は「本」を触媒にすることで参加者の脳を刺激する、そして新たな「知」を生み出すことを可能にする(p94)

・オンラインだけの働きかけだけでは、自分を変える行動にはつながりにくい、本当の自分の行動を変えるのは、リアルな交流である(p125)

・読書会のメリットの1つ目は、知識創造がしやすくなる、さらに、自分のコミュニティがつくれること(p129)

・リーダーになるためのステップとして、1)イン・フォーメーション、2)インター・フォーメーション、3)エクス・フォーメーション、4)トランス・フォーメーション、である(p139)

・新しいプロジェクトを始めるとき、成功を決めるカギの一つは、コアになる数人のメンバーを集められるか(p170)

平成27年4月26日作成

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書関連
感想投稿日 : 2015年4月26日
読了日 : 2015年4月26日
本棚登録日 : 2015年4月25日

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