退散せよ! 似非(エセ)コンサルタント

著者 :
  • フォレスト出版 (2010年6月28日発売)
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コンサルタント会社を初めて株式上場して長らく船井総合研究所の社長をされてきた船井氏による最近の著作です。彼の本は少なくとも15年ほど前からは読んでいたので、久しぶりに手にしてみました。

経営コンサルタントをするには、特別な資格は不要だが、そのかわり数を多くこなせ(1万件手がけて一人前?)、24時間体制でお客様の身になって対応しろ、とのことです。

中小企業においては、”経営者が嫌に思っていることを無理にやってもらっても、業績は絶対に向上しない、どうしても必要な改善策であれば、トップを納得させる必要がある(p31)”という指摘は、診断士の先輩が言っていた通りのものでした。

自分の経験から言っても、30歳までの未婚の期間には、出来る限り仕事に時間を割く必要性はあると実感していますが、彼が自分の会社を立ち上げた40年前なら世の中全体がそのような雰囲気でしたが、果たして今もそのようなやり方が通用するのかどうかが少し疑問に思いました。

MBAや〇〇コンサルタントが世の中に跋扈するなかで、資格や知識よりも、お客さんの身になって必死になる姿は、少なくとも日本においては通用するもので、タイトルにあるような「エセコンサルタント」では有効な解決法を提示するのは難しいというのは理解できました。

但し、鉛から金ができる(錬金術?)や今年10月28日にマヤ暦が終わって有意の人の時代が来る(p237)というのは私の理解を超えていました。

以下は気になったポイントです。

・ハイチで最近起きた地震は、99%まで地震兵器(HAARP)による人工のものと言える(p6)

・経営者が嫌に思っていることを無理にやってもらっても、業績は絶対に向上しない、どうしても必要な改善策であれば、トップを納得させる必要がある(p31)

・失敗を避ける最高最強のノウハウは「何もしないこと」だが、何かをしたい人は失敗を恐れてはいけない、但し同じ失敗は二度としないこと(p64)

・企業の命運は、トップで決まる、素直・勉強好き・プラス発想の3条件を満たすトップと、社員以下が一体化した会社は確実に伸びる、経営コンサルタントは、そういう状況を作り出す手助けをすれば良い、更に必要なことは、「ガムシャラ」に働くこと(p89、185)

・小売業は、幅広い品ぞろえを中間業者の卸抜きで組めるか、欠品を出さずに流通することができるかが至難の業であったので、当時(30年程前)は流通革命は日本では起きなかった(p98)

・自らの良心に反するような経営は、一時的には成功したように見えても、最後には必ず破綻する(p112)

・経営上のおいては、プラス発想で対処した方が良い結果が出ることを知っているので、意識してプラス発想をするように心がけてきた、プラス発想をすることと、自らがポジティブ人間かどうかは無関係である(p156)

・最近モノが売れない要因の一つとして、不況ゆえの買い控え以外に、売る側の小売業が、現在起きている「階層分裂:中間層の下部に属する人達が、その下にいる貧困層に近づきつつある」が極めて速いスピードで進行しているという現実を理解できていないことにある(p176)

・本物の定義は、1)付き合うものを害さない、2)付き合うものを良くする、3)高品質で安全、安心、4)単純で万能、5)経済的、である(p181)

・人間の体は、自分にとって良いものに触れると、筋肉が柔らかく、しかも力強くなる、逆に悪いものは、筋肉は固くなり、力も弱まる(p182)

・本物商品を置いている小売店として、食品スーパーでいえば、四日市市に本拠のあるサンシなど、日本全国で60社、総合スーパーでは愛知県津島市にある「義津屋」がある(p183)

・お茶の「伊右衛門」は本物商品の一例、伊右衛門のボトルをもつと、たいていの人は15センチほど余計に体が曲がる(p184)

・世界的に質の良い金鉱でさえ1トンあたり50グラムの金しか採れないが、廃品ケータイの1トン=都市鉱山からは、300グラムもの金が採れる、小坂精錬では1本13キログラムの金の延べ棒を、1日2本ずつ作っている(p199)

・有害廃棄物の国境を越える移動はバーゼル条約で禁止されているが、小坂町のみは特例扱いであり、海外の有害廃棄物の受入を許されている(p200)

・船井氏の予測、2011年中には円高、国債安、金利高となる、鉛から金をつくる技術もあるので金も不安心、2011年から遅くとも2014年頃からハイパーインフレ(p235)

・米国、中国は2020年までに国が消える可能性がある(p235)

・2010年10月28日がマヤ暦の終りの日であり、10月29日から天の理に従った有意の人の時代が来る(p237)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2011年12月7日
読了日 : 2010年7月4日
本棚登録日 : 2011年12月7日

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