サブプライム後の新資産運用

著者 :
  • フォレスト出版 (2008年7月18日発売)
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本棚登録 : 519
感想 : 75
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"2008年に発売されている本。今から6年前になる。
当時と今では環境も違えど、この本からのアドバイスは以下の通り。

資産運用の基本
・リスクのコントロールが運用成績を左右する
・「国際分散投資による長期資産運用」はリスクを分散し、収益を安定させる方法。だが、弱点もある
・国際分散投資の弱点は?金融のグローバル化に伴う分散効果の低下?個人では資産管理しきれない
・長期資産運用の弱点は?複利効果を重視し運用し続けなければという意識なる?複利重視し早く始めなければという意識が働く(投資のタイミングを見誤る)。
・「国際分散投資による長期資産運用」の弱点は?世界経済拡大を前提とした資産運用?世界経済の流れを見失った運用になりやすい
・投資信託を活用する注意点?国際分散投資・長期資産運用の考えにとらわれてはいけない?プロもアマも運用成績に大差ないことを知っておく?低コストの上場投資信託・インデックスファンドを積極的に活用する。
・グローバル金融の特徴は?投資資金は運用成績の観点から、さまざまな金融商品を循環している?株式と債券、株式と商品は基本的にはトレードオフの関係にある?市場が大きいデリバティブ市場は、現物市場に大きな影響を与えている?市場が小さい商品相場は、少しの資金流入で大きく動く傾向がある。
・世界経済はアメリカ経済が引っ張っている
・アメリカの経済予想は、雇用統計とISM製造業景気指数に注目
・日本の景気を予測するには、日銀短観に注目
・景気を予測するときは、速報性の高い指標を使う
・世界経済の拡大期には積極的に、後退期には安定的な運用を
・世界の景気動向と相場のトレンドをとらえ、ポートフォリオを柔軟に変える
・景気後退が続いているときは、運用を休み相場を見る目を養う
・日本の将来を考えると、円のみでの金融資産を持つのはリスクが大きい
・金融資産は複数の通貨に分散することで大きなリスク回避となる
・外貨預金と国内株の組み合わせは、低成長時代の日本に有効

外貨預金で資産を守る
・日本にインフレが来ないのは、労働者の賃金が伸びないから
・インフレが来ないから、外貨預金で金融資産を安定的に増やすことが可能
・日本は低成長・低金利時代が続くので、長期的に穏やかな円安が進む
・外貨預金は手数料の安い銀行を選ぶ
・外貨預金は預金保険の対象外。金融機関の格付けを必ずチェック
・為替相場の動きは、各国の金利差、物価上昇率、経済成長率の3つを押さえれば予想しやすい
・為替相場の動きがつかめれば、外貨預金は理解しやすく管理しやすい
・外貨のポートフォリオは、ユーロを中心
・外貨MMFは、為替差益が非課税である点と換金がしやすい点では、外貨預金よりも有利

株式投資
・企業価値は数年後には激変する
・日本株の動きは、日銀短観と外国人の売買動向で予想
・日本株のトレンドは外国人の売買動向から簡単に予想できる

今でも低金利が続き、日本の借金も相変わらず増え続けている。
労働者の賃金は、多少の改善が見られたが、一過性のものとなりそう。
消費増税とセットゆえの宿命か。

2008年のころと今、大きな違いはないかも"

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 投資・金融・会社経営
感想投稿日 : 2018年11月4日
読了日 : 2018年11月4日
本棚登録日 : 2018年11月4日

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