ヘルタースケルターで岡崎京子さんに興味を持って、なんとなーく古本屋で買った『pink』。
主人公は、昼はOL夜はホテトル嬢として働くユミちゃん。ユミちゃんの人間性の壊れ方がなんだか読んでいて心地よい。
妹と一緒に煩く喚くトイプードルをワニのエサにしちゃったり、「部屋をジャングルみたくしちゃおう」という思いつきで熱帯植物を部屋に溢れるほど買ってきちゃったり、そういう直情的すぎる性格は、どこまでもピュアで、でもそれって大人としては欠陥でしかなくて…。
しかしその欠陥が作中で指摘されるでもなく、そのまんま社会に適合してしまっている歪さもこの作品の魅力だと思う。
本当は、適合出来ていないのかもしれないけど。
だから渋谷の街中で、
「だれかあたしをたすけて おねがいです」
になっちゃうのかもしれないけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
少女漫画
- 感想投稿日 : 2016年10月26日
- 読了日 : 2016年10月26日
- 本棚登録日 : 2016年10月26日
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