夜の鳥

  • 河出書房新社 (2003年6月21日発売)
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本棚登録 : 217
感想 : 42
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ノルウェーの児童文学。
ヨアキムの父は中学教師を3日で挫折。心を病んでしまう。そんな父を、母はなんとか支えるが、母は自分の夢も諦めきれずにいる。
ヨアキムの世界は不穏に満ちている。近隣の大人は魔女であり、そこらじゅうに呪いの罠が仕掛けてある。さらには地下には殺人犯が潜んでいるのだ。
毎日を必死にやりすごすヨアキムだったが、「本当のこと」に気づき、自分の頭と心で考えだすうちに、世界は少しずつ色彩を変えていく。

ヨアキムの世界が穏やかでありますように。鳥はもう暴れだしませんようにと祈る心地で読み終えた。
大人の都合に振り回される子どもという図とは違う、子どもの世界の大きさを知ったような気がする。かつて自分にもあった世界ではあるのだけれど、ずいぶん多くのことを忘れてしまったようだ。

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感想投稿日 : 2016年1月24日
本棚登録日 : 2016年1月18日

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