実力も運のうち 能力主義は正義か?

制作 : 本田由紀 
  • 早川書房 (2021年4月14日発売)
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貴族制度よりは能力主義のほうがまだマシだが、現代では能力主義の負の側面が拡大し、学歴を得られず敗者として位置づけられた人々の尊厳や機会が奪われている。
エリートのおごりと労働者階級の不満が、トランプ大統領やイギリスのEU離脱を産んだ。

能力主義の場では、生まれつきの環境で多くの事が規定され、格差の拡大にも繋がりやすい。
たとえ才能に恵まれていても、生まれた環境によってはその能力を育てる事もできず、進学もできない。
まさに親ガチャ。

また、勝者として位置づけられた人々も、受験戦争・出世レースで消耗させられている。

これらの問題提議にとどまらず、それを解消するための案まで提示。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月20日
読了日 : 2021年9月20日
本棚登録日 : 2021年9月15日

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