私は、社会人ですが、博士課程に進学して測度論ないしは、risk measure theoryを利用し、製造業における系列取引関係がある中で最適な利潤を得る事とその不確実性を計量したいと思い、本書を手に取りました。
内容は数学科出身であれば、測度論の概念が無理なく理解できるのではないでしょうか。他の書籍と比較すると高木の解析概論がユークリッド空間を前面に押し出した具体的な計算を通して構成されているのに対して、本書はもう少し一般的な説明になっていると感じます。つまり集合論的な証明が多く、より広い概念における自由な裁量が測度には与えれていることが容易に発想できる点が優れていると分かります。また、本書を手にした場合、慶応の服部先生の講義プリントも併読されると効率的に勉強できるように感じます。但し、具体例として確率論に比重が大きいと感じるので目的が違う場合は、別の本を併読するべきでしょう。
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- 感想投稿日 : 2014年10月13日
- 本棚登録日 : 2014年10月12日
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