加藤シゲアキさんのおすすめ本。
退学処分になった主人公ホールデンが学校を出て家に帰るまでの心の内がそのまま口語体で文章化されています。途中の展開が遅くて「面白くなるはず。修行だ」と読み続け、完読しました。
ホールデンは友達のことや出会った人のことをボロクソに言う、人から避けられているのがわからない、親切にしてくれる人のことを頭がいいという、など、中二病というか、子供っぽい。自分の見た目が誰から見ても子供であることに気が付かず、大人の年齢がわからない。読み始めはただの性格の悪い奴、と思えるけれど、読み進めるとただの虚勢を張っているだけとわかります。
人に対する迷惑も、気に掛けてくれている人の想いも読み取れないホールデンにツッコミつつも、自分自身も若い頃勘違いしていた、とか、自分の子供もこういうところがある、と思うと、馬鹿だなあと思う一方で可哀そうになってきます。
ホールデンが妹と話すライ麦畑の場面を読んで、不思議な気分になりました。
私自身どんな気分かわからないけれど、なぜかスーッとするような感じです。
面白かったです。何が面白かったの?と聞かれても、わからないし人にも勧めないけれど、この不思議な気持ちは特別なものだと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年1月31日
- 読了日 : 2023年1月31日
- 本棚登録日 : 2023年1月31日
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コメント 3件
yhyby940さんのコメント
2024/02/23
ゆうこさんのコメント
2024/02/23
yhyby940さんのコメント
2024/02/23